総合型選抜とは?仕組み・評価基準・合格戦略を完全解説
総合型選抜とは、一般入試のように学力試験だけで合否を判断するのではなく、志望理由書・面接・小論文・活動実績などをもとに、受験生を総合的に評価する入試制度です。とくに、大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)とどれだけ一致しているかが重視される点が最大の特徴です。なぜその大学で学びたいのか、どんな経験をしてきたのか、将来どのようなことを実現したいのかといった、志望理由と学習目的が合否を大きく左右します。
目次
- 総合型選抜とは?仕組み・評価基準・合格戦略を完全解説
- ■総合型選抜と他の推薦入試との違いとは
- ■総合型選抜で評定はどのくらい合否へ影響するか?
- ■総合型選抜で評価される活動実績とは?
- ■総合型選抜で英検は必要?
- ■総合型選抜における志望理由書の書き方
- ■総合型選抜における小論文の位置づけとは?評価項目と考え方
- ■総合型選抜における面接のポイントとは?評価項目と対策
- ■総合型選抜における国公立大学と私立大学のちがいは?
- ■総合型選抜における合格率は?
- ■総合型選抜の合格戦略(準備〜合格までのスケジュール)
- ■総合型選抜で「受かる生徒」特徴とは
- ■総合型選抜で落ちる原因とは?不合格になる4つの理由
- ■2026年度入試 総合型選抜 合格・不合格傾向(塾長分析)
- ■総合型選抜に関する詳しい解説
- ■まとめと塾長の考察:総合型選抜は“戦略で決まる”
- ■総合型選抜に関するよくある質問
■総合型選抜とは? どんな入試かを解説
総合型選抜の意味や仕組み
総合型選抜とは、受験生に①知識や技能、②思考力や表現力、③主体性や多様性や協働性といった学力の3要素が具わっているか、さらには大学が掲げるアドミッションポリシーと一致しているかを基に、合否が判断される入試です。
一言でいえば、総合型選抜は評定や資格などから知識や技能を、小論文や面接などから理工力や表現力を、そして活動実績を通して主体性や多様性や協働性の有無を、さらには志望理由書などを通してアドミッションポリシーとの一致を測る入試なのです。
総合型選抜における学力の3要素の評価方法
総合型選抜の合否の判断材料の1つになっているのが学力の3要素であり、それは以下のようなものを通して測られます。
まず、知識や技能は受験先の大学や学部の専門性はもちろん、幅広い教養が具わっているかの両方が重視されます。知識の部分は評定や資格などにおいて測られます。総合型選抜においては、特定科目の評定や何かの資格が出願資格となっている場合があったり、全体の評定が設定されている場合がありますが、大学側はそれらを通して受験生に十分な知識が具わってるかを測ります。また、それらの知識を用いて自らの主張を展開できるか、課題に対してアプローチできるのかといった技能面は、筆記試験や小論文などを通して測られます。
次に思考力・判断力・表現力は、大学で行っていく学問研究に対して、既存のアプローチを踏まえた上で良い意味での独自性を持って取り組めるかが測られます。総合型選抜では多くの場合、課題レポートが課せられていたり、小論文および面接が行われます。大学側はそれらを通して、思考力・判断力・表現力が受験生に具わっているかを測ります。
最後に主体性・多様性・協働性ですが、大学での学問は決められてことをこなすというものではなく、課題の選定からその解決へのアプローチまで、一人一人の学生の主体性が求められます。その過程では、多様な視点からのアプローチ、さらには他社との共同が欠かせません。よって総合型選抜においては、それら主体性・多様性・協働性が受験生に具わっているかを、活動実績やグループワークなどを通して測られるのです。
| ①知識・技能 | 評定・資格・筆記試験など |
| ②思考力・判断力・表現力 | 小論文・ディスカッション・面接など |
| ③主体性・多様性・協働性 | 活動経験・グループワーク・探究など |
総合型選抜におけるアドミッションポリシーとの適合の評価方法
総合型選抜では、大学がかかげるアドミッションポリシー(求める学生像)に対し、受験生がどれだけ適合しているかが判断されます。
そもそも総合型選抜とは、大学入試改革により旧AO入試が名称変更されたものです。かつてのAO入試は、一芸評価や合格時期の早さなどを問題視されたことから、多面的・総合的に受験生を評価する仕組みに改められました。そこで新設された総合型選抜においては、各大学が求める学生像を示し、受験生がそれと一致するかを重視するようになったのです。
その一致は、主に受験生が書き記す志望理由書や面接を通して測られます。しかしながら、志望理由書には大人の手が加わっている可能性も高いと、大学側も把握しています。したがってアドミッションポリシーとの適合は志望理由書だけに頼らず、大学で学ぶにふさわしい基礎学力などを有しているかを評定から、さらには大学での学びを積極的に行っていけるのかを活動実績等から判断します。このようにアドミッションポリシーとの適合は、志望理由書、評定、活動実績、さらには面接や小論文など、いくつもの材料を通して判断されます。
■総合型選抜と他の推薦入試との違いとは
総合型選抜と他の推薦入試の違い
総合型選抜をはじめ、AO入試や自己推薦など、推薦入試には多様な方式が存在します。それらは何がどう違うのかに関しては、なかなか明確に説明することは難しいといえます。なぜなら、それは1つ1つの方式には明確な違いがあるわけではないからです。総合型選抜と他の入試方式の違いに関する最も現実に即した解釈は、いくつかある評価基準の重要度が異なると認識すると良いでしょう。
総合型選抜とAO入試との違い
総合型選抜は、旧称であるAO入試が大学入試改革により名称変更されたものです。かつてのAO入試は「学力不問」というイメージが強い時期もありましたが、現在の総合型選抜では「学力の3要素(知識・技能/思考力・判断力・表現力/主体性・協働性)」を多面的に評価する仕組みへと整理されました。制度の本質は大きく変わっていませんが、評価の観点がより明確化された点が現在の特徴です。なお、大学によっては現在もAO入試という名称を使用している場合がありますが、基本的な制度の枠組みは同様です。
つまり名称は変わったが、評価は「学力の3要素」を含む形で整理され、大学側の説明責任が強まったと理解できるのです。
総合型選抜と自己推薦・学校推薦型選抜との重要度違い
| 評価項目 | 総合型選抜 | 自己推薦 | 学校推薦型選抜 |
|---|---|---|---|
| 資格や活動 | 中 | 高い | 高い |
| 志望理由書 | 高い | 高い | 中 |
| 評定・筆記試験 | 中 | 中 | 高い |
| 面接など | 高い | 中 | 中 |
推薦入試は大別すると、総合型選抜、自己推薦、学校推薦型選抜(公募推薦)の3つの方式に分けられます。これらの違いは、評価項目の比重にあるといえるでしょう。
まず総合型選抜は大学が掲げるアドミッションポリシーとの一致が重要視されるため、受験生が大学に入ってから何をしたいかが重要視されます。それを測るのは志望理由書や面接であり、それらの重要度は当然高くなるのです。
次に自己推薦は、受験生の主体性や意欲を評価する入試であり、高校生活の中で取得した資格や取り組んだ活動、そしてそれらを元に大学でどのようなことを学びたいのかを評価します。
学校推薦型選抜(公募推薦)は、高校生活の中での成果を重視する入試です。それは評定に現れる学習への取り組みや活動などを評価するため、評定や筆記試験、そして取得した資格や取り組んできた活動が重視されます。ただこれらはあくまで重視するというものであり、他の要素が全く無関係であるということではありません。たとえば総合型選抜においては志望理由が重視されると言いましたが、それを裏付ける活動なども必要になってくるのです。
■総合型選抜で評定はどのくらい合否へ影響するか?
総合型選抜における評定の重要性
総合型選抜における評定の扱いは、受験先の大学や学部、さらには入試方式によっても異なります。評定は、出願資格として基準が設定される場合もあれば、選考過程で加点や減点要素になるケース、さらには最終確認の材料にされるケースもあります。
総合型選抜における評定の取り扱い
総合型選抜において評定は、出願資格として評定が設定されている場合もあれば、その制限がない場合もあります。ここで問題になることの1点目は、出願資格の評定をクリアしていればいいのか、それとも基準値を超える評定を有している受験生はより高い評価を受けるのか、ということです。そして2点目は、出願資格に評定が設けられていない場合は、評定は全く合否に影響しないのかということです。結論から申しますと、これは大学によってまちまちです。出願資格に評定が設けられている場合でもそうでない場合でも、受験生個々の評定を数値化して合否判定の材料にする大学は少なくありませんし、一方で基準をクリアしていればそれ以降の選考に評定は全く影響しないケースもあります。より詳しく総合型選抜における評定を知りたい場合は、リンク先にてご確認ください。
よくある勘違いとして、出願資格に評定が設定されていない場合、評定は一切、合否に関係しないとの捉える方がいらっしゃいます。有名なところでは慶應義塾大学のSFCや立命館大学における総合型選抜は、出願資格に評定は設定されていません。しかしながら実際には、面接で評定のことを問われる質問がなされたり、そもそも評定が低いと一次試験に合格できなかったりすることは多々あり、そうした大学であっても評定は総合型選抜の合否に大きく影響しているのです。
■総合型選抜で評価される活動実績とは?
総合型選抜では、一部の大学でボランティア経験が必須となっていたり、出願資格にはないものの高く評価されることがあります。しかしながら、そうした直接的な評価につながらない場合でも、何らかの活動は行っておくべきだといえるでしょう。
総合型選抜で重要なのは大きな実績などではなく、活動→問い→学び→大学での学びが一本につながっていることです。部活動・探究・ボランティアなど形は問いませんが、経験を言語化できないと評価されにくくなります。より活動実績とその活かし方について知りたい方は活動実績 完全ガイドからご確認いただけます。
■総合型選抜で英検は必要?
総合型選抜では、学力の3要素の1つである知識・技能を測る術として、英検をはじめとした英語スコアを評価するケースも多くあります。
その評価方法ですが、そもそも出願資格として一定のスコアを条件として設けているケースが一般的です。その他、出願資格としては設定されていないものの、英語スコアを保持している受験者には加点するというケースも存在します。
ではどのくらいのスコアがあればよいかということですが、実際に総合型選抜で使えるのは英検でいえば準2級からです。もちろん難関大学になってくれば英検2級や準1級と、より難易度の高い資格が必要になってきます。
より詳しく、総合型選抜における英検の取り扱い、さらには英検取得の学習法について知りたい方は、総合型選抜における英検からご確認ください。
■総合型選抜における志望理由書の書き方
総合型選抜において志望理由書は、大学のアドミッション・ポリシーとの一致を示す最重要書類です。志望理由書に受験生は、単に入学したい理由を書くのではなく、なぜその学問を学びたいのか、なぜその大学でなければならないのか、高校までの経験とどう接続しているのか、大学での学びを将来どう活かすのか、これらを一貫した構造で示す必要があります。
総合型選抜では、この一貫性が小論文・面接と連動して評価されます。志望理由書だけが完成していても、他の試験と思想がずれていれば合格は難しくなります。詳しく志望理由書の書き方を知りたい方は、総合型選抜の志望理由書作成完全ガイドよりご確認いただけます。
■総合型選抜における小論文の位置づけとは?評価項目と考え方
総合型選抜は大学のアドミッションポリシーに受験生がどれだけ合致しているのかが重視される入試です。アドミッションポリシーは当然ですが大学や学部によって違いがありますが、多くは論理力・思考力・表現力、さらには学力といったものが求められています。それらの力の有無を見極めるという位置づけとして、多くの大学では小論文が課せられています。
小論文は、知識量よりも 論点設定・根拠・構成 といった思考力を見られます。多くの大学で「要約」「資料読解」「意見論述」などが出題され、感想文になると失点しやすいのが特徴です。より小論文について知りたい方は、総合型選抜における小論文対策完全ガイドから詳細をお調べ頂けます。
■総合型選抜における面接のポイントとは?評価項目と対策
面接では、志望理由書や小論文の内容が一貫しているか、深掘り質問に論理的に答えられるかが評価の中心です。丸暗記の受け答えは見抜かれやすく、「なぜ?」に耐えられる準備が重要です。
また、とある大学で長年、面接を担当してきた副学長のお話によると、面接で最後に重視するのが、「本当にその大学に入りたい意思が強いのか」という点のようです。その意思は、特に声の大きさやアイコンタクトが重要な指標にし、面接官か受験生の発言内容だけではなく、それと同じくらい、熱量も重視するようです。つまり、何百人何千人と緊張している受験生の相手をしてきている面接官であれば、覚悟が決まっている、意思が確固たる生徒はすぐにわかり、それらは熱意となって現れると考えているようです。
より面接について知りたい場合は、総合型選抜における面接・プレゼン対策完全ガイドより詳細をご確認ください。
■総合型選抜における国公立大学と私立大学のちがいは?
総合型選抜はいま、私立大学のみならず国公立大学でも広がりを見せています。では、国公立大学と私立大学における総合型選抜は、何か違いがあるのか?ここではそのことについて詳しくお伝えいたします。
総合型選抜における国公立大学と私立大学のちがい
| 国公立大学 | 私立大学 | |
| 併願か専願か | ほぼ専願になる | 併願可能な大学も多数 |
| 共通テスト | 不要な大学も多数ある | ほぼ不要 |
| 校内選考 | 高校内選考アリの場合も | 校内選考はほぼ無し |
併願と専願のちがい
総合型選抜には、合格した場合に入学が義務付けられる専願と、その義務が生じない併願とがあります。国公立大学においては、広島県にある叡啓大学など一部を除き、基本的には専願となります。一方で私立大学の場合は大学や学部、さらには入試方式によってこの併願か専願かが異なります。
共通テスト受験の必要性
総合型選抜は国公立大学でも広がりを見せています。国公立大学の受験においては、共通テストの受験が必須であるとお考えの方もいらっしゃるでしょう。しかし必ずしもそうではなく、特に総合型選抜においては共通テストの受験が不要なケースも多々存在します。
校内選考
国公立大学の総合型選抜では、1つの高校から出願できる人数を制限しているケースもあります。受験希望者が多い場合は校内選考が実施され、それを通過した者だけが受験できます。その選考基準は高校によって異なりますが、一般的に、評定、資格、学習態度などが先行の基準として用いられることが多いといえます。
■総合型選抜における合格率は?
現在、私立大学では入学者の60%以上が総合型選抜をはじめとした推薦型選抜を利用しており、国公立大学のその割合は20%ほどとなっていることが文部科学省の文科省調べで分かっています。
この総合型選抜の合格率ですが、中堅私大の場合は40%〜60%程度となっており、GMARCH、関関同立、早慶上理などの難関私大の場合は10%〜30%程度となってます。
なお、この総合型選抜の合格率に関する詳細は、総合型選抜における合格率にてご確認いただけます。
| 総合型選抜 | 一般入試 | |
| 平均合格率 | 40-70% | 10-40% |
| 平均倍率 | 1.5-3.0倍 | 3.0-10.0倍 |
■総合型選抜の合格戦略(準備〜合格までのスケジュール)
結論
総合型選抜は「直前対策」では間に合いません。高2から評定と活動を積み上げ、高3前半で志望校と研究テーマを確定させることが重要です。夏までに志望理由書を固め、秋は小論文・面接の完成度を高める流れが王道です。より詳しい解説として、総合型選抜の対策はいつからをご参照ください。
高校3年生の4月まで
▶ 評定や資格の取得
▶ 活動実績の積み上げ
総合型選抜は大学が掲げるアドミッションポリシーとの合致が重視されますが、評定・資格・活動なども合格の選考において重視されます。それらは高校入学から出願までのものが加味されることになりますが、その後の準備のことを鑑みると、高校2年生のうちにある程度のことを積み上げておく必要があるといえます。
とくに評定は高校入学から出願までの平均が示されますので、高1の段階からある程度の数値を残しておく必要があります。さらに活動実績に関しても、受験期直前に積み重ねるのではなく、高1の段階から少しずつ行うことが重要です。調査書においては学年ごとに、どういった活動を行ったかが記されます。総合型選抜の1つの入試方式である高大接続入試などでは特に、そうした部分を注視して確認しています。
高校3年生の4月から6月
▶ 評定や資格の取得と活動実績の積み上げ
▶ 実力養成
▶ テーマ設定・志望校の比較・選定
高3の4月(受験の約半年前)は、先述の評定や資格取得に加えて、実際に試験に対応しうるよう、試験に課せられる小論文などの実力を養成する時期でもあります。
さらには志望校を決定しておきたいタイミングとなります。その上で重要なことは大学調べであったり自己分析であったりします。気になる大学の説明会やオープンキャンパスに参加することはもちろん、似ている大学の資料を取り寄せるなどし、比較分析することも一つの手です。そうすると志望大学の特徴がよりあぶりだされ、それが志望理由書などのネタとして生かされます。さらには、自分がどんなことを研究したいかといって学習テーマの精緻化が測られます。以下は、全国の総合型選抜を行っている大学一覧になりますのでご活用ください。
高校3年生の7月から8月
▶ オープンキャンパス参加+志望校最終決定
▶ 書類作成などの出願準備
高3の7~8月はオープンキャンパスに参加する受験生も多くいますが、それは0からその大学のことを知ろうとして参加するというより、何か目的や確認するべき事柄をもって参加するものです。つまり、最終確認のためにと位置付けると良いでしょう。そこで見聞きしたことは、書類などに生かされることもあるでしょう。
そして総合型選抜は9月1日から出願開始のところも多いので、この時期には提出書類作成などの出願準備の時期となります。ただこれに関しても、0から書き始めるというより、大学調べ、テーマ設定、文章力の向上などは事前に行っておく必要があるのです。
高校3年生の9月から10月
▶ 出願+受験対策
この時期は実際に出願する時期となります。そうした出願準備と合わせて、試験に備え小論文・面接・プレゼンテーションなど、試験対策を行う時期でもあります。
高校3年生の11月以降
▶ 合格発表+入学金支払い
総合型選抜の合格発表は11月1日以降となり、多くの大学が11月の上旬に合格発表がなされます。合格した場合は入学金の支払いなどの入学手続きなどを行います。
■総合型選抜で「受かる生徒」特徴とは
結論
総合型選抜で合格する生徒には明確な共通点があります。大学で何を実現したいかという軸があり、その根拠や高校での経験を論理的に言語化できていること。そして志望理由書・小論文・面接に一貫性があることが、合格に繋がります。
総合型選抜で受かる生徒とは
合否の基準がよく分からない、そういわれることも多いのが総合型選抜です。たしかに一般入試と比較すれば、どうすれば得点が積み上げられるのか、そもそも何がどう評価されるのかといったことが明確とはいえません。それは大学や学部ごとに基準が異なるからというのが大きな理由といえるのですが、それでも大学ごとの評価基準は存在しておりますので、受験生はそのことを把握し、闇雲な努力ではなく理にかなった準備をすることが求められます。
その上でまず大切になるのは、「私はこの大学で〇〇を実現したい」という軸でしょう。総合型選抜では、大学で何を学び、どのような将来像を描いているのかという“軸”が明確であることが重要です。自分が解決したい社会課題や追究したいテーマを示し、その実現に大学の教育内容や研究環境がどう結びつくのかを具体的に語れる受験生が高く評価されるのです。
次に大切になるものが「高校時代の活動経験を言語化できているか」ということです。先ほど挙げた軸に関して、ただ興味があるという状態ではなく、その興味関心にしたがって活動や研究をしてきたという方が、説得力が増します。総合型選抜ではよく、ボランティアをはじめとした活動実績が大切だといわれます。しかしながら、活動経験そのものよりも、その経験から何を学び、どんな価値観や視点を得たのかを論理的に説明できる力が求められます。部活動・ボランティア・自主研究など、日常の取り組みを「背景→行動→学び→今への影響」の流れで整理し、大学での学びにつながる形で言語化することが重要です。
そして実際に書類にまとめる際に確認しておかなければならないことが、「アドミッション・ポリシーに合った表現」です。大学ごとに掲げられているアドミッション・ポリシーに沿って、自分の経験や志望理由を結びつけて説明できることが合否を左右します。大学が求める人物像を理解し、それに合致するエピソードや学びたい内容を示すことで、「この大学に適した受験生」であることを説得力をもって伝えられます。
最後に、総合型選抜における合格率に関するページには、大学群ごとの合格率や合格率を上げるポイントをまとめてあります。総合型選抜を目指すのであれば、このことも参照するようしてください。
●総合型選抜で"受かる生徒"の特長
1. 「私はこの大学で〇〇を実現したい」という軸が明確
2. 高校時代の活動経験を言語化できている
3. アドミッション・ポリシーに合った表現ができている
■総合型選抜で落ちる原因とは?不合格になる4つの理由
結論
総合型選抜では、評定・高校生活・志望理由・小論文・面接が総合的に評価されます。しかし不合格の多くは能力不足ではなく、大学との不一致や一貫性の欠如にあります。どれか1つが弱いだけでなく、全体構造が崩れていることも不合格の原因になります。
総合型選抜で落ちる4つの原因とは
総合型選抜で不合格になる受験生には、いくつか共通する原因があります。ここではそのことについて説明していきますので、まずは自身が総合型選抜を受験する価値があるのかを見極め、受験すると決めた場合は、実際の準備で以下のことを参考にしてもらえたらと思います。同時に、総合型選抜に関するデメリットについても理解を深めておくと良いでしょう。
評定・欠席日数・英語などの資格
出願資格とはなっていないものの、評定が低い場合や欠席日数が多い場合には、それだけで不合格になってしまうケースも少なくありません。この基準は大学によってまちまちであり、一切関係ないという大学も存在しますが、有名大学を受験する場合ですと評定は少なくとも3.5以上、欠席日数は3年間で30日以下であることが望ましいといえます。また、出願資格として設定はされてはいないものの、英検などの資格がないとそれを超えるような実績がない場合は合格が難しくなる大学や学部が存在することも事実です。
詳しくは、総合型選抜における欠席日数、および総合型選抜における評定から、どの程度影響があるかをご確認ください。
アドミッションポリシーと志望理由書の不一致
推薦入試はあくまで、アドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)に示されている、大学が求める人物像に合致することが合格の前提になります。つまり、自分の経験や価値観がどう適合するのかを志望理由書などに示されていなければ、合格の必然性を示せません。大学の理念や学部の特色をよく確認せず、自分の関心がどのように結びつくのかを具体的に示していない。ただの一般論や入りたい理由だけを書いているようでは、なかなか合格に至らないでしょう。
自己分析不足
推薦入試において活動経験は重要ですが、その背景や学んだこと、価値観の変化を語れない場合、大学側から思考が浅いと判断されます。さらに大学入学後に学びたいことも、良く調べたもののそれが単なる一般論でそこに自分の気持ちが反映されていない場合には、良い評価を得られません。
総合型選抜はよく、お見合いにたとえられます。相手に自分の何をアピールするのか、それがなければ自分が相手に選ばれることはなかなかないといえるのです。
志望理由書に偏った対策
総合型選抜において志望理由書はたしかに重要なのですが、それだけで合格できる大学は数少ないといえます。配点が公表されている大学を例に挙げると、例えば名古屋にある南山大学の外国語学部は、書類100点、小論文200点、面接150点という配点になっています。
ここからわかる通り、小論文や面接の配点の方が明らかに高いため、これらの対策をせずに志望理由書だけを良いものにしても、合格には至らないのです。
👉総合型選抜の塾選びは、総合型選抜の塾の比較ポイントを参考に!
■2026年度入試 総合型選抜 合格・不合格傾向(塾長分析)
結論
総合型選抜は受験生自身が何をしたいのかを明確にし、その上で大学で何をしたいのかを明確にしなければなりません。またそのためには、大学のことをよく調べる必要があります。それら2点が合格と不合格を分けるポイントになります。
2026年度の不合格パターン
2026年度の総合型選抜は、受験者が大幅に増加し入試倍率が大きく跳ね上がった大学も少なくありませんでした。そのような状況の中で不合格になった生徒の特長は、やはり総合型選抜という入試制度を理解していなかったことが真っ先に挙げられます。
総合型選抜とはそもそも、大学のアドミッションポリシーとの一致が重要視されます。ゆえに志望理由が合否に大きく影響するのですが、それは可能であれば高校生の頃の取り組みに紐づいていれば一貫性が生まれ、説得力が増します。しかし不合格になった生徒は、高校時代の取り組みに縛られてしまい、大学の学問との一致が弱くなってしまった傾向が見られます。
優先順位はあくまでアドミッションポリシーや大学の学問との一致であり、その次に高校の頃の活動や経験との接続があるのです。この優先順を守ることが重要だといえるでしょう。
またよくある質問として、総合型選抜において全落ちした場合のことをまとめましたので、こちらもご確認ください。
2026年度版の逆転合格パターン
逆転合格の一例として取り上げたいのが、この年から始まった成蹊大学国際共創学部の総合型選抜(AOマルデス入試)の合格事例です。倍率が10倍近くになるほどかなり高くなり、さらに過去問題などのデータがない中で、合格を果たした生徒の事例をお伝えします。
合格につながった一番の要因は、大学の学部の学問との一致です。志望理由書はもちろんですが、高校生の頃に取り組んだ活動自体にも一致が見られ、活動ー志望理由ー大学での学び、これら3つが一本の線で完全に結びついたのです。このことが、アドミッションポリシーとの完全一致を果たしたといえ、合格の大きな要因になりました。さらには面接においては深掘り質問に対しても感情ではなく論理で答えられ、プレゼンテーションにおいても話し方や見せ方を工夫し高評価を受けたのです。
このように総合型選抜における逆転合格は、何と言っても一貫性です。大学の学問と志望理由書はもちろんですが、それ以前の活動との結びつきも生まれることで、それは合格へとつながるのです。
■総合型選抜に関する詳しい解説
総合型選抜については以下の記事でも詳しく解説しています。
▶ 総合型選抜と評定の関係
▶ 総合型選抜と欠席日数
▶ 総合型選抜は浪人生でも受験可能か
▶ 総合型選抜の合格率
▶ 総合型選抜で不合格になる生徒の特徴7選
▶ 総合型選抜で全落ちするケース
▶ 総合型選抜のデメリット
▶ 総合型選抜と高大接続入試
▶ 総合型選抜の対策はいつから
▶ 総合型選抜 塾選びのポイント20選
▶ 総合型選抜で受かりやすい大学32選
▶ 総合型選抜を実施している大学一覧
■まとめと塾長の考察:総合型選抜は“戦略で決まる”
まずは大学を調べる
総合型選抜では併願が可能な大学も多くあり、さらには倍率の徐々に高まってきていますので、どんな大学を受験するのか、その選び方で対策や準備の効率が全く異なりますので、まずは受験パターンの戦略が必要だといえます。そうした総合型選抜を実施している大学を調べるために、以下をご活用ください。
👉地域別・条件別|総合型選抜実施大学一覧
👉日本全国|総合型選抜実施大学 一覧
どういった対策をすべきかを知る
総合型選抜は、勉強が苦手でも受かる入試と誤解されることがありますが、実際には、思考の深さ、経験の整理、大学との適合性など、複数の要素を総合的に判断される入試です。
受験するにはどんな活動をすべきかといった活動の戦略、さらには志望理由書・活動報告書・自己推薦書などの書類戦略、これらの一貫性を作り上げることが重要なのです。
受験期になると知識量よりも論理的に問題を設定し自分の意見を筋道立てて説明する力が問われる小論文の対策や、志望理由書と矛盾なく、自分の考えを簡潔かつ具体的に語れるかが評価される面接の対策が必要となります。これらは大学に対して直接自らの人間性や思考を表すことが出来る場となりますので、これら小論文や面接においては発信力の戦略が必要となります。
このように、総合型選抜はどれだけ大学を調べ、どれだけ準備したかで勝負が決まる入試です。だからこそ、表面的な対策ではなく本質は何かを考えて捉えることが、合格への最短ルートとなります。
この総合型選抜を受験する方は、総合型選抜の対策の流れを確認してください。また、当塾の授業や対策を知りたい方は、二重まる学習塾の総合型選抜オンライン指導のページにて、具体的な進め方を解説しています。

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■総合型選抜に関するよくある質問
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総合型選抜とは、簡単にいうとどんな入試ですか?
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総合型選抜とは、受験生と大学のアドミッションポリシーとの一致、さらには受験生が知識や技能、思考力や表現力、主体性や多様性や協働性といった学力の3要素を有しているかが測られます。それらは、志望理由書、評定や資格、小論文や面接、活動などを通じて判断される入試です。
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総合型選抜とAO入試の違いは何ですか?
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総合型選抜とAO入試は、基本的には同じ制度です。AO入試が大学入試改革により名称変更され、総合型選抜となりました。ただしかつてのAO入試と違い現在の総合型選抜は、多面的評価がより強化され、一芸や実績の派手さよりも、大学で何を学びたいかを、問いの深さや論理性などを含めて重視される傾向にあります。
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総合型選抜と学校推薦型選抜の違いは何ですか?
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総合型選抜と学校推薦型選抜は、評価軸が異なります。総合型選抜は、大学との適性や学力の3要素の中でも主体性・多様性・協働性を特に重視します。一方で学校推薦型選抜においては、学力の3要素の中でも知識や技能を特に重視します。そのため出願資格で一定以上の評定が求められるのは、学校推薦型選抜の方が多くなります。
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総合型選抜で評定はどの程度、合否に影響しますか?
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総合型選抜で評定は、①出願資格、②加点、③参考、④裏基準、いずれかに用いられます。加点の対象となる場合は大きく合否に影響しますし、参考程度である場合は大きく影響はしないことになります。また、出願資格として用いられている場合でも、それを超えていれば問題ないというわけではありません。出願資格としてだけではなく加点としても扱われる場合においては、評定が高いほど合格に近づきます。
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総合型選抜で英検や資格はどの程度有利になりますか?
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受験先の大学や学部学科によりますが、出願資格になっている場合は必須です。ただし資格があっても、志望学部との接続が弱ければ評価は限定的なものになってしまいます。当塾でも英検準1級保持者が不合格になった例があり、一方で資格が平均的でも論理力で逆転した例もあります。
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総合型選抜で欠席が多いことは不利になりますか?
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総合型選抜では出願の際、欠席日数や評定が記された調査書を提出しなければならないことがほとんどです。よって、大学側は欠席日数なども鑑みて合否を判断しています。どのくらいの日数があると不利になるかは大学によって異なりますが、30日を下回っていれば問題がないケースがほとんどです。さらには、大学のランクや欠席理由によっては50日を超えていても合格した事例は存在します。
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総合型選抜は浪人生でも受験可能ですか?
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はい、可能です。総合型選抜のみならず、自己推薦や学校推薦型選抜といったいわゆる年内入試は、浪人生であっても受験が可能な大学が多くあります。二重まる学習塾の調べでは、全国の大学や学部の70%弱で浪人生でも受験可能です。浪人生の場合、現役生とは異なる注意点がございますので、その詳細は総合型選抜における浪人生の注意点からご確認ください。
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総合型選抜で「第一志望」というのは専願を意味しますか?
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「第一志望」という表現は、必ずしも専願を意味するわけではありません。専願である場合は、入試要項に「専願」「入学を義務付ける」などの明記があります。これらの記載がない場合、多くの大学では併願可能と考えて問題ありません。詳細は、併願か専願の見分け方から。
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総合型選抜と一般入試の両立は可能ですか?
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総合型選抜と一般入試の両立を考えている受験生は多くいます。しかし、総合型選抜で受験する大学の数が多くなると、一般入試対策に割ける時間も少なくなります。総合型選抜で受験する大学数を絞り込み一般入試対策に掛ける時間も確保すれば、両立は可能になるでしょう。
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総合型選抜で合格するにはどんな対策をすればいいですか?
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総合型選抜では、活動実績の整理、大学研究、志望理由書作成、面接対策などを総合的に行うことが重要です。学力試験だけでなく、人物評価が重視されるため、早めの準備が合格への近道となります。詳しくは、総合型選抜完全対策ガイドをご覧ください。
総合型選抜とは、志望理由書・活動実績・小論文・面接などを通し、大学が求める人物像に合致しているかを総合的に評価する入試方式です。以前は「AO入試」と呼ばれていましたが、現在は正式名称が「総合型選抜」とされています。本動画では、総合型選抜とは何か、AO入試との違い、どのような生徒が合格しやすいのか、そして対策すべきことを解説しています。
これから総合型選抜に挑戦する方、AO入試との違いがよく分からない方、どんな対策をすれば良いか迷っている方は、ぜひ本動画を参考にしてください。
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