面接対策完全ガイド|よくある質問・回答例・評価ポイントを徹底解説

■面接・プレゼン完全ガイド|頻出質問・評価ポイント完全解説 

 総合型選抜や学校推薦型選抜における「面接」や「プレゼンテーション」は、単なるマナーテストではありません。大学側は、書類や小論文だけでは見えない受験生の人間性や熱意、コミュニケーション能力を直接確かめようとしています。
 このガイドでは、面接官が重視する評価ポイントから、合格する志望理由・自己PRの答え方、そしてプレゼンテーションの効果的な構成まで、対策のすべてを網羅して解説します。

大学入試の面接で評価される「3つの力」 

 多くの受験生は「噛まずに喋ること」や「綺麗な敬語」を気にしますが、本質はそこではありません。大学が評価しているのは主に以下の3点です。

対話力(コミュニケーション能力)

 面接は「一問一答」のクイズではなく、さらには用意した答えを述べるだけのものではありません。むしろ対策がそうしたものにとどまっていては、面接官の心象は良くないものになるでしょう。
 望ましい受け答えは、対話をすることです。聞かれた質問の意図をまずは正しく理解し、的確に答えることが重要です。そして、暗記した台本を読み上げるのではなく自分の言葉で伝えること、この点が最も重要視されます。

論理力

 当然ながら面接で高い表を受けるためには、わかりやすい話し方をすることが。わかりやすい話し方とは、論理的で説得力がある話し方といえるでしょう。
 たとえば「結論→理由→具体例」という話し方は、論理的な話し方だという評価を受けます。ここでお気づきの方もいるかもしれません。結論→理由→具体例という順序は、小論文のPREP法、つまりP=POINT(結論)、R=REASON(理由)、E=EXAMPLE(具体例)、の順で話すことなのです。
 そもそも小論文とは、アリストテレスの弁論術がその元になっています。相手そ説得するのが弁論術であり、文字で説得するか文章で説得するか、違いはそこだけなのです。
 つまり、面接における分かりやすい話し方とは論述なのであり、小論文の学習が面接にも生きてくるのです。

書類やアドミッション・ポリシーとの適合性

 ほとんどの面接の際、面接官の手元にはあなたが提出した志望理由書などの書類、そして高校の調査書が置かれています。そうした書類を基に面接官は質問をしてい、受験生はその質問に答えていくのですが、面接官は受験者の答えが書類と一致しているのかを確認しているわけです。ですとの受験生の答えは、書類と一致していることが求められます。
 ここで高評価を得るためには、書類を超えるような答えを出すことです。たとえば志望理由書や調査書に2つのボランティア活動に取り組んだことが書かれていたならば、追加でもう1つ行ったとを述べると評価は高まります。なぜなら、面接は書類との一致の確認が基本ですが、書類と一致しているだけではなくそれを超えてきたのであれば、当然ながら評価は高まるのです。
 もちろん受験生の受け答えは、アドミッションポリシー、つまり大学が設定した入学者受け入れ方針に即したものであることも重要です。

面接の3大頻出質問と回答のポイント 

 どの大学でも必ずと言っていいほど聞かれる。だから対策も必ずしておこう。私が受験生よく述べる、面接でよく問われる「3大質問」があります。これらは面接官にとっても受験生のことを見極める良問であるものですので、徹底的な対策をしておきましょう。

志望理由(なぜこの大学か?)

 これは最も重要で、必ずと言ってよいほど為される質問です。当然、「貴学のカリキュラムに魅力を感じた」といった表面的な回答では、高い評価にはつながりません。「自分の将来の目標」「そのために他大学ではなくこの大学でなければならない理由」、そうした1つ1つの部品を深掘りし、そして論理的につながりあるものにすると良いでしょう。シラバスや教授の研究内容まで踏み込んで、具体的に語る姿勢も重要です。なぜならこの質問には、総合型選抜で重要な、アドミッションポリシーと一致しているかを見極めようとする意図があるからです。
 そしてこの問いには、別の重要な意味があります。それは、ほとんどの受験生がこの問いに対する準備をしてきており、大学もそのことを分かって質問をしています。面接では、あらかじめ用意された答えを聞いても意味がないという側面があります。しかしながら、あえて用意された答えを聞くことで、その面接の短い時間では見ることのできない、何かに向けてどれほど調べどれほど準備をしてくるのか、日頃の行いが見えてくるのです。

高校時代に力を入れたこと

 この問いで聞きたいことは、全国大会優勝などといった結果の凄さではありません。そうしたものは調査書に書かれているため、あえて聞く必要はないのです。面接官が聞きたいのはそのプロセスであり、何を考え、どう行動し、そこから何を学んだかという成長の文脈なのです。
 この文脈に焦点を当てると、そもそものきっかけが重視されます。力を入れたことが何であれ、ただしなければならない環境にあったから取り組んだのか、それとも自主的に取り組んだのかで評価は違ったものになります。アドミッションポリシーにはよく、「主体性」という言葉が用いられています。この問いで聞きたいことの1が、実は主体性の有無なのです。

反論

 総合型選抜の広がりは、受験生の面接への対応力、そして面接官の質問の高度化にもつながっています。受験生の人間性を見ることが面接の意図ですので、面接官の質問の中には、それをあぶりだそうとするものが含まれます。
 面接における質問の多くは、受験生の考えや気持ちを確認するものです。しかし、受験生が述べたことに対する反論がなされることもあります。この反論を真正面から受けとめ、さらに自らの主張を続けられるのは、用意されたテンプレを超えた深い理解がある証です。
 それなら深掘りの質問でもいいのでは?反論をするのは深い理解の有無を確認する意図だけではなく、対話ができるかどうかという人間性の確認も込められています。議論ができることと対話ができることには大きな差があり、反論にはそうした人間性の確認の意味があるのです。

プレゼンテーション試験の対策と構成法 

 総合型選抜で増えている「プレゼンテーション型」の試験。これは資料作成や発表のうまさだけではなく、「構成力」が備わっているかどうかが確認されます。

合格するプレゼンの基本構成

 小論文と同様に、プレゼンにも以下のように基本的な「型」があります。当然これも、相手を納得させるための論証と同じですが、小論文のように文章で伝える、面接のように対話で伝えるのこと異なり、資格情報と語りによって伝えるという違いがそこにはあるのです。

1. 序論(Introduction):テーマの提示と、最も伝えたい結論(主張)を最初に述べる。
2. 本論(Body):その結論に至った根拠、調査データ、活動実績などを詳しく提示する。
3. 結論(Conclusion):再度、主張を強調し、大学入学後の展望で締めくくる。

視覚資料の作り方

 一般的なプレゼンテーションは、事前に作成した資料を大きなスクリーンに映す出す形で行われます。当然、そこで用いられる資料は「読むもの」ではなく「見るもの」です。事前に資料を渡すとしても、メインはスクリーンに映し出される映像ですので、文字を詰め込みすぎず、グラフや写真さらにはキーワードを大きく配置すると良いでしょう。その資格情報も、面接官が一目で内容を理解できるよう、わかりやすくシンプルなものが評価されます。>

プレゼンテーションの語りについて

  プレゼンテーションの発表は、与えられた時間内は発表者が喋り続けることになります。途中で質問を受け付けることはありませんので、その話し方には工夫が必要です。それが話すということとは異なる、語りなのです。
 原稿を読むようなプレゼンテーションも少なくありませんが、参考になるのは選挙で行われる政治家の演説ではないでしょうか。気持ちを込めて話すことはもちろん、ワンフレーズメッセージを用いたり、言葉に強さを持たせるために体言止めを用いたり、そうした様々な工夫を施し聞く者の心を動かす。そうした語りが、プレゼンテーションには必要なのです。

質疑応答まで含めてプレゼン

 かなり限られた時間内であるため、プレゼンテーションで語ることが出来る幅は限られます。発表の後にはほとんどの場合、質疑応答の時間が設けられており、そこまで含まてプレゼンテーションという構成を考えておきましょう。
 プレゼンで100を言ってしまえば質疑応答での質問に対する回答は、プレゼンを超えるのもにはなりません。なにか1つでも良いので質疑応答の時のためのキラーワードを用意しておき、最後の最後まで相手の心をどうすれば動かせるのかを心がけましょう。

■二重まるの面接・プレゼン指導について 

 最後に、当塾の対策方針について述べます。私たちは「想定問答集の丸暗記」を推奨しません。なぜなら、本番で少しでも違う角度から質問された途端、頭が真っ白になってしまうからです。
 最初は受験先の過去の面接で投げかけられた質問や雰囲気を伝えたり、そうした過去の面接に基づいて作成した想定質問集を渡します。ですがそれはあくまで面接に向けての指針であり、それとは別に生徒一人ひとりに「核」となる価値観や将来のビジョンを育んでいきます。「自分は何者で、何をしたいのか」、そうした核ができればどんな質問が来てもそれは核の枝葉にすぎず、ブレずに自分の言葉で答えられるようになります。
 プレゼンテーションにおいても、テーマ設定や資料作成の段階から完全にサポートし、発表練習もオンラインと対面を組み合わせて繰り返し行います。こうして自信を持って本番に挑めるよう、圧倒的な練習量でサポートするのが二重まる流の対策です。
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